最近、土日に司馬遼太郎の「坂の上の雲」をNHKの連続
ドラマでやっています。
この小説は日露戦争を舞台に繰り広げられる歴史小説で、
私が出張で行く旅順は、この小説の主な舞台の一つの
203高地があります。

旅順港は軍港のため、数年前まで203高地は民間人
立入禁止でしたが、最近はさすがにグーグルマップの時代
ですから、解放されていて、私も3回訪れました。
日本人は特別料金(袖の下?)を払わないと入れないのに
屋台が出ていて、「シャッチョウ、シャッチョウ」と声をかけて
くるのが不思議です。

山頂に登るとたしかに旅順港を一望でき、ここから砲撃す
れば、旅順市内を壊滅できる位置にあるので、戦略上の
重要性は素人目にも明らかです。

「坂の上の雲」というタイトルは、明治の日本国民が極貧
にあえぎながらも、欧米列強に肩をならべる一等国を目指す
という、坂の上にある雲一点を見つめて、予算の約50%が
軍事費という今の北朝鮮もびっくりの重税にも耐えて、
健気に戦うという様相を表していると思われますが、
ひるがえって、平成の日本を見ますと、坂を登りきって、
後ろの下から得体の知れないモンスターに迫られ、前も
下り坂で、その下の雲の中には何が潜んでいるかわから
ないという感覚が正直なところではないでしょうか。

日本全体の動向と、個々人、個々の会社は当然別です
ので、政治家や官僚のドタバタに一喜一憂せず、個々の
坂の上の雲を目指して、それぞれが頑張るというのが
大事ではないかと、忘年会でグチャグチャになる前の
ほんのひと時、珍しく真面目な事を考えていました。

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